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ピザ窯は非効率?

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投稿日:2025年2月2日

 ピザ窯の放射伝熱の割合は75~89%とされています(参考文献より)。

 熱の伝わり方は対流、放射、伝導の3つです。そして、それらの熱の伝わりやすさ(熱伝達率)は対流、伝導、放射の順番です。そうなるとピザ窯は放射伝熱の割合が高い調理器具なので、食品を調理する器具として非効率のように見えてしまいます。

 実際調理の現場ではオーブンを導入するときはコンベクションオーブンを導入することが多いです。コンベクションオーブンとは庫内でファンが回り対流を起こして効率的に加熱でき、焼きむらを抑えやすいという特徴もあります。効率(時間)を考えると調理現場でコンベクションオーブンを導入するのは道理にかなったものと言えます。

しかし、それでもピザ窯が今日まで存在し続けているのはその「非効率な輻射熱での調理」にあります。輻射熱の割合が高い石窯(ピザ窯)で焼いたパンは皮(クラスト)がしっかりしていて、中(クラム)が柔らかくなることがわかっており、これこそが輻射熱で焼く意味、価値になり、他では得られない食感を生み出します。

 特にその輻射熱の中で遠赤外線の割合が高いとクラストはより薄く、クラムがより柔らかくなります。ほんのちょっとの違いかもしれませんが、そのほんのちょっとが大きな違いになってきます。効率、非効率では測れない価値がピザ窯にはあります。

参考文献 ー 「渋川祥子 加熱上手はお料理上手 なぜ?に答える科学の目 初版、建帛社、2009年、160P」