赤レンガピザ窯・後編
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投稿日:2023年9月11日
赤レンガピザ窯の後編です。ここでは土台の上、ドームや煙突の設置を紹介しています。
ドームは砂を詰め、その上に耐火レンガを置いていき成型します。煙突は窯の頭頂部から出す仕様にしているので、少々複雑な構造となっています。煙突を窯口から出す場合は、レンガだけでなんとか作れるかもしれませんが、頭頂部から出すとなると鉄の加工が必要になってきます。その辺りが難しいところだと思います。
展示施設にある窯はどちらも断熱材として大谷石を使用しています。グラスウールを断熱材として使用する方法を採っているところもありますが、当社としては構造がもろくなるのが怖いので大谷石を使用しています。もともと石材店を営んでいたので、大谷石のほうが色々と扱いやすいという利点もあります。
大谷石は昔から蔵に使用されていた断熱性、耐火性に優れた素材です。外観も美しく、加工もしやすいということもあり、フランク・ロイド・ライトにより旧帝国ホテルにも採用されていましたし、東京オリンピックの際、国立競技場を設計された隈研吾氏も大谷石を使った設計をいくつかされています。
この赤レンガピザ窯には窯口の手前に台を設置しています。この台があるとピザ焼き、パン焼きの際、便利です。窯内部から出したピザやパンを熱くないエリアまでスムーズに出すことができるからです。一方タイルピザ窯にはこの台を設置しませんでした。ピザ焼き教室の際、この台があるかないかの差を感じてもらいたいと思ったからです。ちょっとした差が大きな差になることが分かっているのも、ピザ窯専門店ならではだと思います。